2024/10/24 00:11

きっかけは?

草木染めを知ったきっかけは確かテレビだったと思います。

元々、ドキュメンタリー番組(匠の世界)や本(職人衆昔ばなし_ 昭和三十年代後半の職人インタビュー。大工、指物師、畳師、かわら職人。)観光地(民芸品)などで物が作られる様子を見ることが好きでした。

その中の1つに草木染めがあったと思います。

革を使ってものづくりを進めている中でふと革を草木染めしてみたらどうなるんだろう?というところから始まりました。



革や染料について

革については姫路のタンナーのものを使わせてもらっています。

草木染めをするにあたり、より色が出やすい白い革を使うことも考えましたが、革らしさも残したいという思いで一般的なベージュ色のヌメ革を使っています。

そういうこともあって、草木染めの染料はベージュに負けない黄檗や蘇芳、ログウッドなど濃い色が出るものを選んで使っています。



草木染めの魅力・他の染色方法と比べて特にこだわっている点

はじめて草木染めをした時は、自然の植物からこんな色が出るんだと驚きました。

実際に作品を買っていただいた方からもそういう声をいただいたりします。

あたりまえのように色んな色の物に囲まれてますが色の出どころを感じれるというのが草木染めの魅力の1つだと思います。


他の染色方法と比べて特にこだわっている点ですが、これは大変な点ともいえます。

あたりまえですが1色の色を出すために1つの植物が必要です。

絵の具であれば違う色にするとき絵の具を変えればいいだけですが草木染めだとそうはいきません。

使う植物の量も違えば、煮出す時間、媒染剤という色を止める金属の種類も欲しい色によって変えます。

保存も効かないので時間が経ってしまえばまた1から煮出します。それに加えてだいぶ安定はしてきましたが今でもよく失敗もします。

他の染色方法にはないこだわりであり、大変な点です。




制作プロセスで最も大切にしていること・特に注意している工程

染める段階で言えばやっぱり色です。同じ植物でも色の出方が違う時があります。

染める側の革も毎回同じ色というわけにはいきません。

その中で求める色にどう近づけるか毎回注意して染めています。


革が染まってからはひと針ひと針丁寧に作っていくくらいで難しいところや失敗してしまうところは少ないです。

ただそれは作品をデザインする段階でたくさん失敗してるからで、新しい作品を作るたびに試作品の数は毎回山積みになっています。




「草木染め」と「季節・環境」

今使っている、蘇芳、黄檗、ログウッドはどれも木で、細かく乾燥しているものを使っています。

色自体も濃いので季節によって変わるという事は少ないです。

季節で変わるものも楽しそうだなといつかは試してみたいとは思っています。

今現在も蘇芳、黄檗、ログウッド、毎回同じ色に近づけようとしつつもすこーしずつ違うので、そこは自然の色として楽しんでもらえたらうれしいなと思って染めています。



どんな方におすすめ?

「草木染め」という日本の伝統を大切にしつつ、現代のライフスタイルにもフィットするデザインにこだわっています。

特に30代から60代の方々に、日常の中で自然や手作りの温かみを感じていただきたいと思っています。

また、シンプルで機能的なものを好む方や、環境に配慮しつつ長く使える製品を求める方にもぜひ使っていただきたいです。




読んできただきありがとうございました!